適切なキーワード選定で、小規模サイトでも検索エンジンに上位表示させる。

「検索エンジンに上位表示させたい!お金をかけないでできるSEO対策とは?」では、3つのSEO対策が重要であることを書きました。
今回はそのなかのキーワードの選定について考えてみましょう。

まず、ホームページにどんなユーザーに訪れてもらいたいかを考えましょう。

たとえば、お蕎麦屋さんであれば、「そばを食べたい」と思っているユーザーに訪問してもらうことが前提です。
当然、「そば」という言葉がキーワードになります。
しかし、googleやYahoo!で「そば」と入力してかんたんに上位表示されるでしょうか?

すごく多そうですよね。小規模サイトで競合に勝っていくのは、とても大変です。(※)
このようなキーワードを「ビッグワード」といいます。小規模サイトでは、「ビッグワード」を中心に据えてSEO対策を考えるのはあまり現実的ではありません。

では、ここでユーザー目線になって考えてみましょう。
あなたが今すぐ「そばを食べたい」と思ったら、どのように検索しますか?

おそらく「今いる場所」+「そばや」といったキーワードで検索するのではないでしょうか?

ではもう少し、絞って考えましょう。
あなたが今すぐ食べたいそばは、「どんな」そばでしょうか?

もちろん「美味しい」そばだと思います。
しかし、「美味しい」は主観的な判断です。
いったいどう「美味しい」のかがわかりません。
ゆえに「美味しい」+「そば」で検索するユーザーは大抵『食べログ』などの口コミサイトへ流れてしまいます。いろいろな「美味しい」を比べたくなるからです。

もう一度「どんな」を考えてみましょう。

  • 手打ちそば
  • 二八そば
  • 十割そば
  • 藪そば
  • 田舎そば
  • シコシコのそば
  • つるつるのそば
  • コシのあるそば
  • 評判のそば
  • 有名なそば
  • 老舗のそば
  • 高級なそば
  • 安いそば etc.

だんだん、どんなキーワードにすべきか見えてきたのではないでしょうか?
そうです。そのお店の売り、特徴です。

たとえば、老舗の手打ちそばやであれば、
「場所」+「そば」+「手打ち」
「場所」+「そば」+「老舗」
などといったキーワードをホームページのメインキーワードにするのです。

タイトルと見出しにキーワードを入れよう

では、キーワードが決まったらどうすればよいのでしょうか?
メインキーワードをホームページのタイトルに含めます。

『そば処「藍枠」』

『我孫子市の老舗蕎麦屋 手打ちそば「藍枠」』

こんな感じでしょうか。
キャッチフレーズをタイトルに含めてしまう感じです。
かといってキャッチフレーズが長すぎるのもよくありません。今は、サイトのタイトルがブラウザのタブに表示されることが多いので、「我孫子市の老舗蕎麦屋」のフレーズは店の名前の後ろに置いてもいいでしょう。

そして、トップページの大見出し<h1>要素にも同様のキーワードを入れます。

これでトップページのキーワードが決まりました。
次は下層ページです。

この「藍枠」という蕎麦屋のホームページが次のような構造になっているとしましょう。

トップページ
タイトル『手打ちそば「藍枠」我孫子市の老舗蕎麦屋』
下層ページ1
タイトル「店主あいさつ」
下層ページ2
タイトル「店舗案内」
下層ページ3
タイトル「季節のメニュー」
下層ページ4
タイトル「定番メニュー」

メインキーワードを考慮してタイトルと大見出しをつけるとこんな感じになります。

トップページ
タイトル『手打ちそば「藍枠」我孫子市の老舗蕎麦屋』
大見出し「創業80年の伝統の味。我孫子市とともに歩む老舗蕎麦屋、手打ちそば「藍枠」
下層ページ1
タイトル「店主あいさつ|手打ちそば「藍枠」我孫子市の老舗蕎麦屋」
大見出し「祖父の代から受け継いだ、そば打ちの技術。古き伝統と新しい味への挑戦! 我孫子名物、「藍枠」の田舎そばをご堪能ください」
下層ページ2
タイトル「店舗のご案内|手打ちそば「藍枠」我孫子市の老舗蕎麦屋」
大見出し「我孫子駅東口徒歩5分、暖かで家庭的な雰囲気の店内で、打ちたてのそばを食べながらおくつろぎください」
下層ページ3
タイトル「季節のそば(平成26年3月)|手打ちそば「藍枠」我孫子市の老舗蕎麦屋」
大見出し「『紅梅ざるそば』手打ちの田舎そばに、梅肉をからめて春の訪れを楽しむ」
下層ページ4
タイトル「おそばとお食事のメニュー|手打ちそば「藍枠」我孫子市の老舗蕎麦屋」
大見出し「温かいおそばや冷たいおそばはもちろん、定食や丼物も美味い!「藍枠」の定番メニュー」

下層ページの見出しはメインキーワードにプラスして新たなキーワードを組み込みます。
メインキーワードがすべて入らなければいけないというわけではありません。
また、タイトルにもプラスのキーワードを入れたいところですが、キーワードにこだわりすぎて、タイトルや見出しがわかりにくくなってしまってはかえって逆効果です。

「下層ページ3 季節のメニュー」については、1ヵ月ごとに入れ替えるとすると、ページは上書きするのではなく、新しく増やしていくとよいでしょう。タイトル部分には年月を入れて、タイトルが重複しないようにします。

「下層ページ4 定番メニュー」については、個々のメニューのページを作るとサイト全体に奥行きがでます。SEO的にもよいでしょう。

上記のような感じで、毎月「季節のそば」を更新していけば、メインキーワードでのトップ10入りもそれほどむずかしくはないでしょう。
また、店名は自然とキーワードになっていきますので、「そば」+「店名」での検索も上位になりやすくなります(※店名が「よくある名前」だと店名単独での検索はむずかしい場合があります)。
飲食店のホームページであれば、「地域名」+「店名」で検索をかけた時に、『ぐるなび』『食べログ』に続く第3位にはなりたいものです。

「そば」というキーワードがビッグキーワードであると思ってこの記事を書いたのですが、記事を書き終えて、キーワード分析をしたところ、2月3日の時点で、「そば」のgoogleでの検索ボリューム数は27,100ほどしかありませんでした。「そば」はビッグキーワードとは言えません。つまり「そば」というキーワードで検索上位を狙うことはそれほどむずかしくないということです。
集客に力を入れたいと考えているお蕎麦屋さん、ここはひとつホームページを作成してみてはいかがでしょうか?