キーワードからPVとCV を予測!目標を設定し てサイト運営をしよう

ホームページの運営に限ったことではありませんが、具体的な目標を設定することで、PDCAサイクルはまわしやすくなります。『「ページビュー」って何?今さら人に聞けないPV・UU・CVの意味』ではホームページ運営の指標となるPV、UU、CVについて解説しました。
また『適切なキーワード選定で、小規模サイトでも検索エンジンに上位表示させる。』ではキーワードの選定方法を紹介しています。

それらを踏まえて、キーワードから、PV、CVを予測し、具体的な目標を設定していく方法を書いてみたいと思います。
サイト運営のための指標は、『キーワード選定や分析、 SEO対策に役立つ 無料ツール6選』で紹介しているツールを使っています。

今回は高級下駄を取り扱う専門店のWebサイトを立ち上げると仮定しましょう。

サイトの目的
1.実店舗の顧客増加と売上げ向上
2.高級下駄の認知を広げ、商品のブランド価値を高める
3.高級下駄の販売
キーワード
「高級下駄」「桐下駄」「下駄 通販」
サイト名
匠の手による最高級の桐下駄をお届けします。高級下駄通販サイト「藍枠」
コンバージョン
サイトを通した高級下駄の購入
商品の平均価格
30,000円

このホームページは実店舗を補完する目的とします。
サイトの売上げだけで収益を上げることを目的とせず、下駄の認知度を高め、商品のブランド価値を高めることによって、実店舗を訪れるお客様の増加と実店舗の売上向上が目的です。とはいえ、実店舗に来られない遠方のお客様のために、サイト上でも下駄の販売を行います。よってコンバージョンは高級下駄の購入ということになります。

キーワードから検索上位に来た場合の流入数を予測する

google Adwords キーワードプランナーを使ってキーワードの検索ボリュームを調べます。

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いずれも検索ボリュームはそれほど多くないことがわかります。
履物でもニッチなジャンルになる高級下駄は競合も比較的少ないので、検索エンジンの上位表示もそれほどむずかしくはありません。

サイト開設後は、検索エンジンに上位表示させるために、高級下駄に関する記事コンテンツを増やします(サイト開設後に下駄の手入れ方法や下駄に合うファッションなど認知度を高める記事を週に1~2本アップします)
ひとまず、サイト開設から3~6ヵ月後に設定したキーワードで検索上位3位以内に入ることを目指します。

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新巻鮭.jpを使うことで検索上位にランキングされた場合の流入数(UU数)を予測することができます。ただし、google キーワードプランナーとの数値をくらべると分かると思いますが、数値に大きな差が生じているので、補正します(補正する値はご自身で考えてください)

「下駄」の月間アクセス
google 12,100
新巻鮭.jp 860
googleで1位を獲得した場合の流入予測(補正済) 5100
「下駄 通販」の月間アクセス
google 1,300
新巻鮭.jp 258
googleで1位を獲得した場合の流入予測(補正済) 550
「桐下駄」の月間アクセス
google 390
新巻鮭.jp 80
googleで1位を獲得した場合の流入予測(補正済) 160
※高級下駄は検索ボリュームが少ないため測定不能
googleで検索1位を獲得した場合の流入予測数
UU数 5,810
PV数 15,000

また、高級下駄に関連する記事コンテンツによって、ユーザーはサイト内をまわってくれることが期待できますので、PV数はUU数の2~3倍という予測を立てます。流入数をもっと増やしたいという場合は、リスティング広告などを活用して、流入増加をはかります。

流入数から売上げを試算、必要な対策を考える

次にUU数からコンバージョンレート(CVR)を予測します。
CVRはサイトの質や流入した検索語などによって違います。ゆえにサイト開設前にCVRを予測することは非常にむずかしく、想定とは大きな隔たりが出ることも少なくありません。

流入キーワードとしては、「通販 下駄」などが比較的CVRが高くなりそうですが、取扱い商品が「高級下駄」ということで、CVRは低めに0.3%と設定してみました。検索1位での予測UU数の合計がおよそ5800なので、ホームページから売れる高級下駄は1ヵ月平均で17個であると予想することができます。

選定したキーワードから予測するサイトのパフォーマンス
PV数 15,000
UU数 5,810
CV数 17
売上予測 17×30,000円=51万円

この下駄ショップのサイトの場合は上記の数字を目安として、当面はサイトを運営していくとよいでしょう。

UU数やPV数、CVRといった予測数値は選定したキーワードによって大きく変わってきます。また、この数字は検索1位を獲得したという前提であり、まず検索上位に表示させる必要があります。検索順位はサイトの更新頻度やコンテンツの質などが大きく影響してくることは言うまでもありません。

サイト開設後は、まず、実際のアクセス数を計測し、対策を立てながら、常にPDCAサイクルをまわしながら運営していくことが大切です。